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ハーグ案件における子の返還の裁判の際の返還拒否事由の立証責任(証明責任)について

返還拒否事由のうち、主要な争点である、子に対する重大な危険の立証責任が、返還を求める側(本国の親)にあるのか、返還を争う側(子を連れ去った側の親)にあるのかは、実際の裁判では、大変重要な問題です。

以下では、条約上の考え方、ハーグ条約実施法の考え方についてご説明いたします。

1 条約上の子に対する重大な危険についての立証責任について

ハーグ条約13条1項(b)は、子の返還について重大な危険がある場合の例外事由について規定しています。条約によると、具体的には、子の返還により、子が、①身体的危害の重大な危険、②精神的危害の重大な危険、③耐えがたい状況の重大な危険に直面する場合です。

条約上、上記13条1項(b)の子に対する重大な危険の返還拒否事由についての立証責任は返還を争う側にあると解されています。

ハーグ国際私法会議(HCCH)事務局による、2011年5月に発表された、DOMESTIC AND FAMILY VIOLENCE AND THE ARTICLE “GRAVE RISK” EXCEPTION IN THE OPERATION OF THE HAGUE CONFERENCE OF 25 OCTOBER 1980 ON THE CIVIL ASPEXTS OF INTERNATIONAL CHILD ABDUCTION A REFLECTION PAPER”16頁の52項においても、「返還に反対する個人、団体、あるいはほかの組織が13条1項(b)の内容を立証しなければならないと点について、条約及び条約の説明レポートにおいて明らかである」(訳は、公式訳ではありません)という趣旨のことが書かれています。

2 ハーグ条約実施法における子に対する重大な危険についての立証責任について

ハーグ条約実施法は、ハーグ条約を実施する法律であり、条約に沿うことが必要であるので、実施法においても、子に対する重大な危険についての立証責任は、返還を争う、子を連れ去った側の親にあると考えられます。

条約実施法は28条1項4号は、常居所地国に子を返還することによって、子の心身に害悪を及ぼすことその他子を耐え難い状況に置くこととなる重大な危険があること」を返還拒否事由の1つとして定めています。

そして、国内法において、4号の考慮要素として、裁判所は、次のような事情を含め一切の事情を考慮するものとする旨が規定されています(実施法28条2項参照) 

 ① 子が申立人から暴力等を受けるおそれの有無

 ② 相手方が申立人から子に心理的外傷を与えることとなる暴力等を受ける           おそれの有無

 ③ 申立人又は相手方が常居所地国で子を監護することが困難な事情の有無

しかし、把握している限り、実施法28条1項4号、2項における立証責任をどう解するかについて、日本の最高裁判所で統一的な見解はまだ示されていないと想定されるため、日本においては、立証責任をどのように解しているか、100パーセント明らかとはいえないといえます。

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代表弁護士の水内麻起子です
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